【ネタバレ】ある廃ビルからの脱出
※いつものようにすごく長いです。
「命がけの肝試し」というかなり精神にくるサブタイトルのついた今回のリアル脱出。
名古屋での2回目となる公演です。
タイトルからして殺人鬼の潜む廃ビルから生きて脱出したり、あちこち移動したあげく
巨大な生首に追っかけられたりするのかとビクビクしながらチケットを取ったのですが
そこまで怖い訳ではなかったです。いや、ビクッってすることは何回かありましたけど。
こちらが今回の会場の入り口。普通の施設だとは思うんですけど、ひび割れがあったり
しててものすごい廃ビル感があふれています。建物の外にある階段を上って2階に
この入り口があったのですが、最初どこから入るかわかりませんでした。
到着した時には参加者らしき人は数人しかいなかったのですが、開場時間が近づくに
つれてどんどん人が増えていきました。
そうこうしているうちに受付開始。バスツアーで来ていた参加者さんのチケット購入から
始まって、後は入り口で説明用のパンフを受け取って順次会場の中へ。
あ、そうそう。自分が参加したのは11日の13時半からの部でした。
東京ドーム脱出で購入したSCRAP公式クリップボード(黄色、加藤さんサイン入り)を
ひっさげての参加だったのですが、他に持ってきてる人は見あたりませんでした…。
会場内はこんな感じ。20個ほどのテーブルと、それぞれに6個ずつの丸イスが設置されて
いて、テーブルにはクリップボードが2つと筆記具。クリップボードにはメモ用のA4用紙が
人数分の6枚と、問題が入っているであろう封筒、それとよくわからないハガキサイズの
カードがセットされていました。
あといつものように壁のあちこちに問題が貼られているのですが、今回のテーマが
ホラー風のためかちぎったようなダンボールにおどろおどろしい文字でヒントや問題が
書かれていました。
座って待っていると続々と他の参加者さんがやってきます。今回、3番テーブルの
チームだったのですが、地元愛知県からの参加者は2人でした。あとの4人はそれぞれ
東京、大阪、滋賀、兵庫(自分)という構成。そして6人の内3人が初参加。10回以上
参加しているおかしな人は自分だけでした。男女構成比は3:3です。
ほどほどに自己紹介をして、どんな感じで進行するのか、どういった事に気をつければ
いいのかなどの解説を軽くしたり、パンフの内容をみんなで確認してスタートを待ちます。
そしていよいよ開始時間。突然、今回のストーリーがスピーカーから読み上げられます。
たぶんフジタさんの声です。
なんでも、ある女の子が廃ビルでかくれんぼをして遊んでいる最中に何かをなくして
それをずっと探したまま行方不明になってまだ帰ってきてないとかなんとか。
その何かを見つけて返してあげないとずっと閉じ込められて一緒に遊ばされるという
感じの内容でした。最初に渡されたパンフにはすごい意味ありげに塗りつぶされた
文章があったんですけど、どうみても元々印刷されている感じだったので、これは
多分関係ないと判断。あと所々の文字が太文字になってましたけど、これも最終的に
謎には関係ありませんでした。
次に千石さんがステージにあがって諸注意。もう何度も聞いてるけど、毎回変に
緊張するなぁ。
この説明の途中で先ほどのハガキサイズの用紙の正体が判明。通行証でした。
既に答えが書き込まれますが、裏側に甲乙丙の3項目があります。これの答えが
正しければそれぞれの扉を通れるという仕組みです。ただしこの通行証を使って
通れるのは最大2名。
諸注意、説明も終わって脱出本番。まずはさっきの通行証を使う組と、封筒の中の
問題を解く組と、会場の壁に用意されている問題を控えてくる組の2人ずつの3組に
わかれての行動としました。とりあえず慣れている人が行ってきて欲しい、という事で
甲の扉の向こうに行く組に自分が入ることになりました。
甲の問題は3番テーブルのすぐ横にありました。
●問題:私を甲の欄に書け
・私は頭が明るい時と暗い時がある
・私は頭が明るい時、背が縮んでいく
・私は歳の数だけ並べられる事がある
2日目は難易度調整のためか、3つめのヒントの部分がカットされてたようです。
答えはさっきの画像にもあった通り「ロウソク」です。さっさと答えを書き込んで甲の扉に
向かいます。入り口にはスタッフさんがいて、通行証を見せるとおもちゃのロウソク
(スイッチを入れると炎部分がうっすら赤くひかる)を渡されて通してもらえました。
中はけっこうな広さの空間だったのですが非常に薄暗く、それだけでもう微妙に怖い。
ざっと見渡したところ、さらに乙と丙の扉があるようですが詳細がまだわからないので
今の所はスルー。一番奥の壁にはでかでかと「オニは9歳だ」と書かれていました。
ぐるりと壁沿いを見て回ると、乙の問題がありました。7つの単語をしりとりでつなげて
真ん中にくる言葉は何かという問題で、この空間の中には4つの単語がありました。
足りない分は多分外にあるだろう、ということで速やかに退室。
テーブルに戻るとそこでは順調に謎解きが行われていたようで、半分ほど解答用紙が
埋まっていました。壁問題組に確認するとやっぱり乙の単語がありました。3つ。
さっそくその単語を組み替えてさっくりと乙の答えも判明。
答えを書き込んだ通行証を持って再度甲の扉へ。1回来てるから今度は平気だろーと
思ってたんですが、乙の扉の向こうはさらに真っ暗な状態で本気で怖い。
何も見えないまま首を突っ込んできょろきょろしてると少し入ったところに人が!
あ、魔王さんだ(猫男爵の時の)。フード付きの全身を覆う黒いコートに身を包んでて
顔が半分隠れてるし、怖いはずなんだけどなんかそこまで恐怖を感じなかったのは
多分猫男爵に参加してたからだと思います。
通行証を見せて乙の回答が正しいことを確認してもらうと、この部屋でやることを
教えてくれました。
このまま奥に進んで、のぞき穴を覗いたあと巾着袋を受け取れ、とのこと。
指示通り奥に進むとあちこちから聞こえる赤ん坊の泣き声。こえーよ、マジこえーよ。
奥の方には壁があり、下の方には何か小人のような置物が。壁の中央あたりに
ドアスコープのようなのぞき穴がついていました。超ビビリのワタクシは同行していた
初参加の男性に覗いてもらうようにお願いしました。
「なんか人がいましたよ?」 ん?それだけ?なんだろ?怖いけど…まぁせっかくだし
巾着もないし仕方ない、覗くかなと目を近づけたその瞬間
ガコン! Σ(‘A`;) ビクゥッ!!
足下あたりから大きな音がして本気でビクっとしてしまいました。さっきの小人の置物の
少し上に郵便受けのようなものがついていて、そこに巾着袋が置いてありました。
ああ、マンションのドアがそのまま設置されてるような感じなのかな。とりあえず目的の
巾着袋は手に入れたけど、覗き穴の向こうが気になるので見に行こうとしたら、今度は
ポストから手が出て来ました(‘A`)ヒー
席に戻ると解答用紙はほぼ埋まってました。今回、会場内の問題にほとんど関わって
ないなぁ…、と思いつつ巾着の中身を確認。
いつもの木製パズルです。これと赤ペンが入っていました。最初の封筒の中に文字表が
あったのでそれにぴったりおさまるように配置してもらうことにして、赤ペンもREDと
書かれていた問題用紙の枠を塗りつぶし、さらに残っている問題を解く事に。
クロスワードがほぼまるまる残っていたのでそれを軽やかに解いて、木製パズルも
無事に完成したところでついに解答用紙が埋まりました。
画像下側にある女の子の絵の描いてある方の用紙です。A~Fのそれぞれの縦枠に
回答を埋めていき、丙=と書かれた黄色い枠を横に読んでいくと新たな設問が。
「ワタシノトシハ?」
年齢を答えろということか。ワタシっていうのは最初のストーリーにアヤと名前が
記載されていたのでそれでよさそうです。でも年齢…?どこかに書いてたっけ?
と思ったら、どこからともなく問題用紙が。さっきの巾着の中に一緒に入ってたそうです。
問題の内容はちょっと控えてないんですけど、○○さんは何歳です、8歳と9歳の間に
○○さんは住んでいます、という感じの理詰めで解いていく論理問題でした。
この問題を解いてアヤの年齢が7歳と判明。ついでに9歳のオニの名前も判明。
丙の欄に答えを書き込んでまたもや暗闇へ。今回は「せっかくなので行ってみます」と
立候補された女性と行くことに。この方、今回の理系問題を担ってくれた功労者さんです。
さっきの乙の部屋と同様、丙の部屋の中もまた真っ暗。奥の方にまたフードの人がいて
今度はこの奥にあるテーブルの下に置いてある封筒を取ってこい、とのこと。
さっそく進むといかにもな雰囲気の机とその下には大きな封筒。同行の女性は
「じゃあお願いします」と。ですよねー、やっぱりボクが取りに行くんですよねー。
いくらビビリでも女性に取ってきてとは言えないのでかなり腰が引けた状態のまま
拾うためにしゃがみ込みます。うわ、なんか封筒に上に小さな手が乗ってる。
もー、怖いわー、イヤやわー、絶対封筒とったら中から人が飛び出したりするわー
と思ってもまぁ、封筒を取らないことには進まないので意を決してすぱっと取りました。
あれ?何も出てこない?あー、よかっ
パァン! Σ(‘A`;) ビクゥッ!!
あかんわー。一瞬だけ間をあけるとかあかんわー。超びっくりした。まぁびっくりしただけで
怖かったわけじゃなかったのでよかったんですけど…。同行の女性はひどくおびえていて
ワタクシの袖をつかんだ手が少し震えていました。まぁ怖いですよね。
さて、甲乙丙全ての問題を制覇した訳ですがこのでかい封筒は何なのか。
テーブルに戻って中を確認すると、そこには大量の問題とまた解答用紙が。
ちょっと待って。最初の問題とほぼ同じ量の問題があるじゃない。なにこれ。
この画像の上側にある扉の書いてある回答用紙と大量の問題を前に一瞬呆然とする
我々。まぁそうしていても仕方がないのでとりあえずちゃきちゃき問題を解くことに。
各自、理系やなぞなぞ、パズル、論理問題など得意不得意を考えながら解いていくと
案外あっさりと解答用紙が埋まりました。
先ほど同様、今度は青い枠を横に読んでいくとそこには「オニガカクシタ」の文字が。
オニが隠した?何を?とここで悩み全員の手が止まりました。
オニと言えばさっきの論理問題で9歳のエハラマキだったかいう名前の子がオニと
わかってはいるんですがそれをどう使うのかがよくわからない。そこでふと解答用紙の
右上に雲のマークと太陽のマークがあることに誰かが気づきます。
そういえば最初のストーリーの説明の中にそんな内容がありました。アヤが行方不明に
なったのは、雲が太陽を隠すどんよりとした日だったと。
雲が太陽を隠す。雲のマークで太陽のマークを隠す。つまり、解答用紙を重ねる。
これだ!
…で、重ねてどうすればいいの?と、また止まってしまう我々。
ああでもない、こうでもないと悩む我々の中で、初参加の男性が声を上げました。
「赤い靴、だ」と。
え?わかったの?どういうこと?
ここから男性の解説。雲マークのある解答用紙を見ると「エ・ハ・ラ・マ・キ」の全ての
文字がありました。解答用紙を重ねて、それぞれの文字の下にある文字を拾っていくと
「ア・カ・イ・ク・ツ」と答えが出ました。完璧だ。これに間違いない。
(終了時の謎解説で、2枚の解答用紙のマス目が全く同じレイアウトであったと判明。
それがヒントになっていたようです。言われるまで全く気づいてなかった…)
ということは赤い靴をアヤに返せばいいのか!
…で、アヤって?どうやって渡すの?
1枚目の解答用紙にある女の子が裸足だ。これをさっきの赤ペンで靴っぽく塗れば
いいのかな?とりあえず塗ってみよう!
…あれ?終わり?やることなくなった?これで本当にあってる?
まだ15分ぐらい残ってるよ?大丈夫?まだ何かない?
熟練者も初参加社も一緒になって疑心暗鬼と不安の渦に巻き込まれつつ、さすがに
あと15分もここでじっと待つほど自信も持てなくて、とりあえず各自うろうろしてみることに。
そういえば乙の部屋の覗き穴の向こうに人がいたって話が。結局見てないことだし
アレがアヤってこともないだろうけどとりあえずもう1回行ってみるか、と4度目の暗闇へ。
入り口で「もう中ですることはないですよ?」と教えてもらうも、とりあえず覗き穴を
確認するためだけに入りました。乙の扉を抜け、またさっきの赤ん坊の泣き声を聞きつつ
扉の前へ。ビクビクしながら覗き穴を見てみると、魚眼レンズのせいでよくわからない
ながらも、どうもぼさっとした髪の毛を前にたらした貞子っぽい見た目の人がゆらゆら
しながらこっちに近づいてきてるっぽい。ああ、こういうことだったのか…。納得して
テーブルに戻ることに。
まだ時間は残っているんですが、やっぱりもうすることがないようです。途中で千石さんが
解答用紙を一瞥していった時も特に反応がなかったので(当然)、若干の不安が残りながらも、
ロジックは完全にあってるし、解答用紙に○○していれば成功というのは過去の脱出の
時にもあったことだから多分大丈夫とみんなに説明。
そうこうしている内に残り時間のカウントダウンが始まりました。この時、制限時間終了後
解答用紙を回収すると案内がありました。だったらもうこの、女の子の足を赤く縫って
靴を履いたようにしておく、これが正解で間違いなさそうです。
そして時間終了。回収されていく解答用紙。2枚とも渡してみたけど、1枚目の女の子が
描かれている方しか回収されなかったので、脱出成功をここでやっと確信できました。
その後、恒例の各謎の解説を余裕の気持ちで聞いて、脱出成功のコールを受けました。
やったね。
今回かなりのチームが成功していたようで、成功チームを読み上げている千石さんが
苦笑してました。
「今回の成功チームは、1番、2番、3番、4番…」という感じで延々呼ばれてました。
以上、久々の脱出成功でかなり気分がよいです。
これで多分6勝6敗のイーブンになったはず?
次は8月の名古屋か、それまでに何かあるか…
ではまた次の脱出で。
おまけの余談。
今回の最後の謎、赤い靴を解き明かした初参加男性さんについて。
この方、偶然にもこの日に真っ赤な靴を履いてたため、他のチームの人に
何度か声をかけられる羽目になったそうで。すごい偶然もあったもんだ。
さらに余談。
今回、エンディングの曲がいつもの「限りある世界で」じゃなかった。
たぶんアレはSCRAP社歌?