惨劇RoopeR

先月のゲームマーケット大阪で購入してから1ヶ月たっぷりと寝かせていたこのゲーム。
ついに遊ぶ機会に恵まれました。
既にあちこちで話題になってるので今更感ありありですが、まぁ自分の備忘録程度に
ゲームの内容と雰囲気を記しておきます。

惨劇RoopeR 第2版

惨劇RoopeRとは。
タイトル通りの意味で考えると「惨劇を繰り返す者」って感じですかね。題材の内容は
「ひぐらしのなく頃に」とか「まどかマギカ」を知ってる人には説明が非常に簡単なのですが
そうでない人には「やたら陰惨な事件が起こるバックトゥザフューチャー」と説明しておけば
だいたいあってると思います。

このゲームの特徴としてよく語られるのはこの題材と、あとはプレイ時間ですね。
パッケージ記載のプレイ時間が180分~240分というかなりとんがった設定です。3~4時間て。
しかも4人専用。ものすごく物好きな友達を3人持ってるか、躊躇無くこれを遊んでくれる人を
探せる能力の持ち主でないと遊ぶことすらままならないとがりっぷり。ゲームをできるように
人を集めるところからがゲームです。おうちに帰るまでが遠足です、みたいな感じで。

さて、その3時間以上かかるゲームはどんな内容なのか。
すごく大きなくくりでいうと論理パズルですね。Aさんが○○したのはBさんに□□するためだから
Aさんは犯人ではない、みたいな事実を積み上げて矛盾無く真実を明らかにする感じです。
個人的にはCLUEとかスコットランドヤードに近いものがあると思います(全然違うけど)。
スコットランドヤードに近いのは「1人対多数」の対決と協力が同時に存在するあたり。
4人専用ゲームなのですが、主人公としてプレイするのは3人だけ。残った1人は脚本家という
惨劇を起こすためだけに存在する悪意の塊のような役柄を演じることになります。

マニュアルに記載されている標準的なルールでは、8日間を4回ループする間に隠された謎を
解き明かし、脚本家の用意した惨劇を発生させないよう8日間を過ごせれば主人公の勝利。
用意した脚本に従い4回のループ全てで惨劇を発生させ、なおかつ登場人物の全ての役割を
隠匿できれば脚本家の勝利です。(正体隠匿については後ほど)
このループというのが先ほどの「ひぐらし」であり「まどマギ」であり「BTTF」を表している部分です。
惨劇の発生や主人公の死亡により8日間、あるいはそれより短い日数でこの舞台が終わった時
主人公達は時空を飛び越えて惨劇の8日間の初日に戻ることができます。もちろん死亡前に
あった全てのできごとの記憶は保持したままで。結果、もう1度行う8日間では惨劇を食い止める
行動をすることが「ある程度」可能になります。1回目の8日間で発生した事象を吟味し、誰が
何を行ったのか、脚本家は何を発生させるためにどのような行動を取ったのかをしっかりと
見比べていくとなんらかの思考のきっかけが手に入るはずです。そうして脚本家の悪意を
くぐり抜け惨劇を回避するのが主人公達の取るべき行動です。

では惨劇とはなんなのか?脚本家は惨劇を発生させるためのシナリオともいえる「ルール」を
いくつか持っています。ルールというとわかりにくいかもしれないですが、惨劇を発生させる
きっかけみたいなものです。惨劇を直接発生させる可能性がある「ルールY」が5種類、
間接的に惨劇を発生させる可能性がある「ルールX」が7種類あります。脚本家はこの
ルールYから1つ、ルールXから2つを選択します。この組み合わせの結果から発生する
出来事が惨劇です。…まぁ普通にわけわかんないですよね。結局のところ惨劇というのは
このゲームにおける「主人公の敗北条件」です。条件を満たすと主人公側の敗北が決定する
状態のことを惨劇としています。それはあるキャラクターの死亡であったり、ある場所での
事件発生であったりいくつかの候補があります。それを決定するのがルールYとルールXで、
主人公側は何度かループする8日間の中で発生したこの惨劇を元にルールの内容を推測して
それを避けるように行動することになります。
つまり主人公側は何をすれば勝利なのかすらわからないまま惨劇に挑むことになります。

そんなの無理すぎ、と思うかもしれないのですが案外そうでもありません。
ルールの組み合わせとプレイ内容によっては1回目のループの初日でほぼ全てのルールが
判明するようなこともあります。実際、先日のプレイではそういうシナリオを使いました。
ルールが判明したからといって終わりでないのがこのゲームのキモですね。
主人公の勝利はあくまで「惨劇を回避して最終日まで生き残る」ことなのです。脚本家の
行動次第では惨劇の内容はわかっていても完全には止められないこともあります。
そうこうしているうちに4回目のループも終了してしまったとしてもまだチャンスがあります。
上で少しふれていた脚本家による「正体隠匿」を暴くことが出来れば主人公の勝利になります。
このゲームには全部で9人のキャラクターがいます。脚本家や主人公はこの9人とは全く別の
存在になるので数には含めません。そしてこれら9人のキャラクターにはルールYやルールXに
よっていろいろな役割が脚本家の任意によって振り分けられます。この振り分けられた役割を
9人全員について看破することができれば、ループで惨劇発生を食い止めることが出来なくても
脚本家を敗北させることができます。

以上が惨劇Rooperの概要になります。概要というにはちと長いですけど。
大雑把な流れは↓こんな感じです。

・脚本家によるルール、役割の決定
・複数回のループによる脚本家と主人公の行動
・惨劇を止めきれなければ最後の対決(正体暴き)

実際のゲーム内で各プレイヤーがすることは、キャラクターを移動させたりするために
脚本家→主人公の順に手札を置いて、それを公開して処理していくだけです。それが
なんで何時間もかかるのかというと、カード置く以外に時間がかかるからです。
前後で矛盾する文章ではあるのですが、ゲームとしてすることは本当にカードを置くだけです。
ただそのカードを相手が置いた意味、自分が置く意味をひたすら考えるゲームなんです。
「前のループであのキャラはあの場所に移動した後に死んだから、今回はその移動を
妨害して様子を見よう」なんてのはまだマシなほうで。
「あのキャラと同じ場所にいたから死んだと思ったのに別の場所に移動させても死んだ?
これは死んだキャラに原因があるのかそれとも移動先にいたキャラが別件で殺したのか…
確認するために別のキャラを移動先に置いて死ぬかどうか見てみよう」とかなってくると
もうかなりややこしいです。

上の例のように「今回のループではこのキャラを殺させて役割を確認しよう」というようなことは
けっこうあります。というかそうしないと役割を確定するのはほぼ無理です。ただ脚本家側も
各キャラの役割が全部バレてしまうと敗北が確定してしまうので、主人公側が死なせようと
しているキャラを守るために安全な場所に移動させる、なんてどっちが悪者かわからない
状況も発生します。面白いですね。

そんな感じで今一番楽しんでるゲームです。1回しか遊んでないのに。
あと、このゲームを遊ぶためのプレイエイド作成でExcelの関数をいくつか知りました。
ISERRORとVLOOKUPとINDIRECT。ドロップダウンリストからルールを選んだら追加ルールが
出て来たり、役職を選んだら役職の能力が出て来たりするようなシート作りましたよ。
作ったって言っても拾ったファイルに追加修正しただけなんですけどね。

さて、次に惨劇するチャンスはどうも次の日曜日っぽい。
お花見RoopeR(お酒付)、楽しみだなーヽ(´∀`)ノ

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